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651系特急形交直流電車


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概説

 常磐線で特急「ひたち」に使用されていた老朽化した483・485系の置換え用として、1988~92(昭和63~平成4)年に新製された。
 上野-水戸間60分台の運転を行うため、最高運転速度を130km/hとすることになり、軽量化、横圧軽減、滑走再粘着制御といった技術が採用されている。また、交直流電車では初めて電力回生ブレーキを装備し、直流側主回路は205系211系の直流電車で採用されていた界磁添加励磁制御が採用された。主電動機はMT61A(120kw)で制御装置はCS57B。台車は205系などで採用された軽量ボルスタレス台車を基本として、ヨーダンパの取付等を行ったDT56・TR241が使用されている。
 車体は鋼製であるが、屋根と床板はステンレス製となっている。前面は非貫通で、運転台は上部に設置され、前頭部に前照灯およびヘッドサインと尾灯を兼ねたLEDの標識を一体化して設けている。車体塗色はミルキーホワイトを基調として、上部をサンドグレイ、裾部にオリーブグリーンの帯を巻いている。冷房装置はAU711。
 客室内は普通車が970mm、グリーン車が1,160mmのシートピッチとなり、グリーン車は2-1の3列シートとなっている。各車に読書灯やオーディオサービスが装備され、グリーン車については車内販売合図灯、衛星放送受信準備工事がなされた。
 7両の基本編成と4両の付属編成からなり、1989(平成元)年3月ダイヤ改正から運用を開始、増備車も含めて全車が勝田に配置されて、上野-相馬・平・日立・勝田間の「スーパーひたち」で運用を開始、1990(平成2)年3月改正からは仙台まで運用区間が拡大した。当初は「スーパーひたち」のみで運用されたが、2002(平成14)年12月改正から勝田発着の「スーパーひたち」は「フレッシュひたち」となり、「フレッシュひたち」でも運用された。
 2000~2002(平成12~14)年にリフレッシュ工事が施工され、座席の交換と普通車のアームレストのカット、間接照明から直接照明化、グリーン車の荷棚のハットラック式から開放式への変更などが行われた。
 2010(平成22)年にJR東日本が2012(平成24)年春に常磐線にE657系を投入することを発表し、同年秋までにすべての651系を置き換えることになったが、2011(平成23)年3月の東日本大震災により、常磐線の特急はいわき以南までの運転となり、E657系への置換え計画も一部変更となって、2012(平成24)年秋以降も3運用が残り、2013(平成25)年3月改正で常磐線の定期特急から引退することになった。なお、2012(平成24)年3月ダイヤ改正までは編成の分割が見られたが、同改正以降はすべて11両編成での運転となっていた。
 ところが、E657系の座席上方への指定席発売状況を示すLEDランプ取り付け改造に伴い、2013年10月より約1年半の予定で「フレッシュひたち」1往復への復活となった。
 2014年3月改正で、185系が使用されていた高崎線系統の特急に651系の一部を改造の上、転用することになり、2013(平成25)年から改造が行われ、1000番代に区分された。
 2016(平成28)年には、前年に定期運用がなくなった1000番代の付属編成1本が横浜支社の観光列車「伊豆クレイル」に改造された。
 2015(平成27)年3月改正で勝田車は定期運用がなくなったが、2017(平成29)年7月22日から4両編成が常磐線いわき-竜田間の普通列車に運用されることになった。
 一方、2019(令和元)年9月に勝田のK103編成が廃車となり、0番代の基本編成は消滅、残った付属編成もK201編成が2020(令和2)年4月、K205編成が6月に廃車となり、0番代は消滅した。

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